恥ずかしいことに、最近知ったことですが、アジアの国々との関係を新たに構築することが必要ではと思うことがありました。
それは過去に行われたスリランカ大統領とベトナム主席の発言です。
これらを教科書などで読んだ記憶もなく、最近のテレビ番組と書籍で知り、知っておくべきことがらと感じました。
一つは、第二次世界大戦が終わり、スリランカ独立後の蔵相その後大統領となったJ・R・ジャヤワルダナ氏のサンフランシスコ講和条約会議での演説です。
ジャヤワルダナ氏はブッダの教えから
『憎しみは憎しみでは消えず、愛する事によってなくなる
我々はもう憎しみを忘れようではないか
そしてアジアの将来にとって独立した自由な日本が必要である
賠償請求もしない』
と言うものです。
二つ目は、吉沢南氏の「私たちの中のアジアの戦争」(1986年9月20日発行 朝日選書 44ページ)に記載されているホー・チミン主席の声明です。
『「新政府〔九月二日に独立宣言を発したベトナム民主共和国臨時政府〕の対日態度に付ては其後累次の胡〔ホー・チ。ミン〕主席の……声明等に現れたる処を要約するに
(イ)日本軍は極東に於ける『ファシスム』或は帝国主義の具となりて安南を占拠し仏国の裏切り政
権と結託して安南人民に多大の苦難を与へたるものにして越盟〔ベトミン〕としては数年の永きに亘り之と闘ひ来り漸く今日の成果を得たるものなり
(ロ)乍然日本軍は既に武装解除せられ軍民共に本国に帰還の時期を待ち居る者なれは之に対して安南人としては能ふ限り保護し必要の援助を与ふるに努めさる可らず
と云ふにありて新政府樹立後各般の問題ある毎に寧ろ先方より我方に接近し来り極めて友好的態度を示せることは日本側一般に一種拍子抜けの感を抱かしめたる程なり」(原文のまま。〔 〕内引用者)
この文章は、敗戦から翌年の引揚げまでのベトナムの状況を綴った、日本外務省の公的な報告書(「終戦以後本年二月に至る北部仏印政情報告」一九四六年二月三〇日)の一部分である。』
これからアジアなどの国々がわが国を好意的に見てくれていたことが分かります。
これらの好意をただただ受ける取るだけでなく、戦争で行ってきたことを真摯に見つめ直し、アジアの国々との関係を新たに構築して行くことが必要と感じます。
いかがでしょうか。
またこのようなことがわが国であまり知られていないことも何か疑問を感じます。
これらのことを知る機会もあるべきと思いますが。
いかがでしょう。