わが国では核分裂による爆弾は核兵器というジャンルに入り、核爆弾と表現されています。
一方、核分裂を利用して発電するシステムは「核」は使われず、「原子力発電」と呼ばれています。
同じ核分裂を利用したものなのにです。
吉田康彦氏が「原子力」と「核」の使い分けに関して言及しております。
http://www.yoshida-yasuhiko.com/nanp/post-90.html
和英辞書を引いてみますと、確かに
「核分裂」 : nuclear fission
「核爆弾」 : a nuclear bomb
「原子力発電」 : nuclear [atomic] power generation
となっています。
どうも平和利用だと言うことで「原子力」と「核」を使い分けたようです。
しかしこのことによって現在のような放射能の影響を予測できなかったのでは、と思い始めました。
利用されている言葉で惑わされていたり、ごまかされていたりして来たのではという感覚です。
先日、代議士(衆議院の議員 「国会議員」)は米国の新聞などではLawmakerと表現されていると書きましたが、これと同じような感覚です。
「自衛隊」も英語では「軍隊」と訳されているのでこれも同じ類です。
どうもわが国ではもともと日本語になかった英語を訳して使用する場合に、政治的な判断が伴っているのではと勘ぐってしまいます。
そう言っては申し訳ありませんが、このことはマスコミの方々や、その分野の学者の方々にもその責任があるのではとも感じ始めてもいます。
是非、考える時に惑わされることの無いよう表現の統一性を新聞などのマスコミの研究されている方々に考えていただきたいと思うのですが。
いかがでしょう。
同じ内容のことを、使い分けられた言葉に惑わされることなく、考えるようにしたいものです。