2011-08-21

今こそ電力中央研究所の出番では

福島原発では汚染水の浄化システムが稼動していますが、設置してから何度も不具合が起きてシステムダウンが発生しています。

これはシステムが設置されたとしても完成品とは考えられないことから、ある程度はいたし方ないことだと思います。

つまり、完成品(製品化)にするためには現場で動作確認のための試験が必要なのです。

反対に言えば、製品化には時間をかけた現場での試験が必須なのです。

いかなる製品もこの試験をして市場に出しているのです。
(この試験をいい加減にして不具合を出しているケースもありますが)

日本のロボットがなかなか事故現場で活躍できていなかったこともこれが原因です。(研究者から分り易い本質的な説明はいままで報道されていませんが)

一方、企業の研究機関の研究成果であるプロトタイプシステム(原理を確認するレベルのシステム)は、普通、製品にするために長い時間をかけた現場でのシステム動作確認試験を行い、不具合を改良して製品として世に出すのです。

現在福島原発の事故現場は、言い方に語弊があるかもしれませんが、現場での動作確認できる環境と考えられるのです。

ここで提案です。

この現状を負に捉えるのではなく、今後の事故対応のための技術、防護服、システムなどを用意するための研究成果の動作確認環境と見做し、活用するのです。

そういう意味では、まさにこの機会を使って原発事故対応の技術をできるだけ早く、現場で使える製品レベルのものを用意できるようにすべきと考えます。

是非、電力中央研究所の皆さんも今年度の予算内容を急遽変えて、原発事故現場で必要となる技術を現場で動作確認することを考えていただきたいと思うのですが。

いかがでしょう。