2008-09-26

仮説が立てる経験が必要では

与党の代議士の引退と3代目の後継者が決まろうとしているような報道があります。

後継者は引退する代議士が選挙に立った年齢と同じ年齢との報道です。

確かに若い方々が政治に関心を示してくれることは大変喜ばしいことでしょう。

しかしです。

若い方々は残念ながら現在の社会に働いている力学について覗き見ることを経験できていません。

そのことが何か物足りない政治家を生み出すことにならないでしょうか。

70年代の行動を反省してみますと,変えなくてはと思っていたのにもかかわらず,社会がいろいろな手で動いていたことを知らなかったのはないか。

あの頃の言葉で言えば,「社会はそんなもんじゃない。出てみればわかるよ」とあきらめろ言わんばかりの批判が投げかけられたと思います。

また,あのころのマスコミの報道や評論家は今と同様,社会の裏の行為なりの力学を言及しながら批判するようなことは無かったように思うのです。

つまり,あのころは自分でも発見できず,マスコミも報道せず,社会学などの著書にも現実の社会に働いている力学は記述されていなかったと思います。現在も同様ですが。

しかし,現在は異なっているのではないでしょうか。

それは自分で経験してきて,何が働いてこの社会が動いているかをつぶさに見て,場合によっては自分も同じような行動をとってきたことから,今何が問題で何を解決しなくてはならないかを,実感しているのではないでしょうか。

では若い方々はと言えば,70年代に分からなかったのと同じ状態で政治の世界に入ることになります。

ここには,現在問題になっていることから構造的な課題を掘り起こすことができることは期待できないと思うのですが。

いかがでしょうか。